ビルのサイン工事にはこれだけの意味があった!効果や工事のポイントまで解説
情報の伝達手段は文字や言葉がメインですが、それと同様に「視覚的な印象」も忘れてはいけません。
例えば、道路の信号機は「色」による自動車への「指示」で、見る側は信号の「色」を「指示」として見て判断します。
さて、ビルに設置してあるサインも「視覚的な印象」を利用した情報伝達手段です。
ここではビルに設置されるサインについて取り上げ、必要な理由や効果、種類や工事のポイントについて解説します。
目次
ビルのサイン工事とは何か
まずはビルのサイン工事について取り上げましょう。
サインとは
サインとは見る人に表示・注意・指示・告知などを知らせる目的で、ビルの壁面・床・天井などに設置する掲示板・看板などです。
具体例としては
・企業の名称やロゴ・非常口の位置・通路の指示などをプレートなどに記載しているもの
・非常口の指示のように電灯が内蔵されて夜間でも見えるようにできているもの
・方向指示のように床面や壁面に直接書いているもの
などを指します。
いずれのものでもマークやイラストなどを多用し、直感的に分かりやすいように描かれています。
尚、サイン工事はビルなどの現場にサインを設置する工事です。壁に掲示するものもあれば、電気工事が必要なものなど、種類は様々です。
サインが必要な理由
次に、サイン工事が必要な理由を挙げましょう。
企業の宣伝
サインが必要な理由として「企業の宣伝」があります。
企業にとって「認知度」は欠かせません。
仮に、優秀なサービスを展開していたとしても、企業名が知れ渡っていなければ売り上げは期待できないのです。
特に、一般の方々に対する商品を扱うならば、余計に認知度は必要でしょう。
そのため、企業の宣伝は何にも増して重要です。
サインは企業の宣伝に必要なツールです。オフィスが入居しているビルにブランドのロゴなどをサインとして掲示するならば、それだけで宣伝効果が望めるのです。
企業のブランド化
「企業のブランド化」にもサインは必要です。
さて、企業の営業にとってサービスのブランド化は欠かせません。
ブランド化が成功しているならば、自社のサービス水準の高さのアピールに繋がるからです。
また、ブランド化すればサービスのシリーズ化も可能です。そして、シリーズ化が成功すれば収益もそれだけ上がります。
例えば、スポーツ用品メーカーの場合、ブランド化とシリーズ化が出来ていれば、トレーニングウェアなどに併せてソックスやシューズ類なども販売できます。トレーニングウェアのみの場合より、それだけ多くの利益が上がるのです。
集客
「集客」もサインが必要な理由の1つです。
サインがあればサービスを展開している企業が一目瞭然で分かるからです。
例えば、販売店などの場合、その店舗がどこの会社のものであるかがサインで分かります。そして、その企業のサービスの評価が高ければ、通行人にも店舗がアピールできて集客に繋がるでしょう。
来訪者の案内
「来訪者の案内」のためにもサインは必要です。
企業には時として来訪者があります。例えば、取引先や顧客などです。
ところで、その来訪者は企業の所在地を正確に記憶しているとは限りません。企業の入っている街とビルは分かるかも知れませんが、そのビルのどこの部屋かわからない場合もあるのです。
しかし、サインがあれば、ビルの中であっても企業がどのテナントに入っているかが分かります。はじめて訪れる場合であっても、サインを見れば分かるのです。
ビルのデザインの一環として
「ビルのデザインの一環」としてもサインは使われます。
サインは企業やイベントなどを示しますが、サイン自体でデザイン性を持てるため、ビル全体のデザイン性向上を狙えるのです。
例えば、ビル内でイベントがあった場合、そのイベントを大きなサインで飾れば大きなインパクトが狙えます。
そして、ビルそのもののデザイン性が上がるのです。
サインの効果について
次に、サインの効果について取り上げましょう。
企業のアピール
サインはアピールの効果を持ちます。
サインは視覚的な効果を狙った媒体です。ビルに設置するだけでもアピール効果が狙えるのです。
さて、この効果は特に企業にとっては重要です。
企業は自社をアピールしなければ知名度が上がらず、一般には認知されません。仮に、認知されないならば、企業は収益を得ることはできないでしょう。
しかし、企業のアピールが上手く行けば、一般にも認知されるようになり、企業活動が円滑になるのです。
企業の営業支援
サインによるアピールは、企業の営業支援の効果を持ちます。
企業のエンブレムやロゴを載せる媒体にサインが使えるからです。
エンブレムやロゴは営業にとって格好の営業支援ツールになり得ます。企業のエンブレムやロゴは、場合によっては企業名よりも先に浸透する場合すらある程です。
サインは、そのエンブレムやロゴを掲載する格好の媒体の1つであるため、営業支援にも効果があるのです。
尚、エンブレムやロゴは、時には従業員の名刺にも印刷されます。企業アピールにそれだけ活用が可能のためです。
人材募集に有利
サインは人材募集にも有利なツールとなります。
これは、企業のアピールが上手く行くと企業の人気が上がるからです。企業の人気が上れば、人材募集にも有利に働きます。
実際、求人情報を見る人は「知らない企業」よりも「知っている企業」の方を確認するケースが多いと考えられます。日頃から生活に馴染んでいる企業の方がサービス内容を知っているからです。
仕事を探す立場としては、その企業のサービス内容を知っているならば応募もしやすいことでしょう。
ビル内の案内
サインのアピールの効果は、ビル内の案内の意味でも重要です。
オフィスビルの場合には、サインには入居している企業を表記しますし、方向指示などもします。
ところで、50階を超えるような高層のオフィスビルの場合は、ビル内でも迷子になるケースが意外と少なくありません。
しかし、方向指示のサインを見つければ、そこから先はスムーズに目的地に到着できます。案内においてもサインは重要なのです。
尚、サインには非常口や防災機器を指示するものもあります。火災などが発生した場合、そのような案内のサインは非常に重要となるでしょう。
注意喚起
ビル内のサインには注意喚起を目的とするものがあります。
例えば、防災機器などに関するものです。
また、防災機器の中には一般の人が開けてはいけない扉があります。また、職員など特定の人しか入れない扉もあります。
そのような箇所は注意喚起が必要です。サインはそのような注意喚起に効果を持つのです。
ビルのサインの種類
ビルには様々なサインが設置されています。
そして、サインにはいくつかの種類があります。
ここではビルに設置してあるサインの種類を挙げましょう。
企業などの名称に関するもの
まず挙げられるものが「企業などの名称」に関するものです。
ビルに入ると、入居している企業などを列挙しているサインがあります。
また、エントランスなどには名称やサービス内容などを記載したサインがあります。
例えば、「レストラン〇〇、ランチサービスは12時から14時まで」といったサインは、レストラン名とランチサービス内容を示すものです。
施設内の場所に関するもの
場所に関するサインもあります。
代表的なサインはデパートなどの売場案内です。
顧客はそのサインで売場を知り、その売場に向かいます。
誘導に関するもの
誘導に関するサインの代表は、非常口を指示するサインです。
火災などが発生した際には、そのサインが誘導する方向に向かって避難します。
注意喚起を目的とするもの
注意喚起を目的とするサインもあります。
良い例が電気に関するサインです。ビルは多量の電気を使うため、高い電圧の電気を引き込んでいます。当然ながら、そのような電気は非常に危険です。注意喚起が必要となるため、サインが使われるのです。
演出を目的とするもの
演出を目的とするサインもあります。
サインそのものが企業や店舗などのサービスを演出します。
例えば、レストランなどで調理例を載せたサインです。
レストランなどの場合、その名称だけを表記するのではなく、調理例なども併記した方が雰囲気を伝える点で効果的です。レストランの提供するサービスを通行人に演出しながら伝え、集客を狙うのです。
ビルのサイン工事のポイント
サインは単純にビルに設置すれば良い訳ではありません。
サインを作って工事するにあたっては、注意すべきポイントがあるのです。
ここではビルのサイン工事のポイントを取り上げます。
素材や場所
サインは素材や設置する場所について注意すべきです。
素材の点から考えれば、金属やプラスチックなどの素材に限定せず、自然素材を併せてフレキシブルに考える方がベターでしょう。
例えば、レストランの場合には金属製の画一的なサインよりも、木や布を多用した方が変化に富み、温かい雰囲気を演出できます。そして、その方が「居心地の良さ」を演出できるため、集客の点で有利です。
また、設置する場所から考えれば「目立つ位置」「読める位置」が有利でしょう。
目立つ位置であれば、通行人にも自然に目に付きますし、読める位置であれば自然と記載内容が頭に入るからです。
ただし、あまりに「目立ち過ぎる場所」や「長すぎる宣伝文句」は避けた方が無難と思われます。自然と頭に入って来る場所で、目で簡単に追える文字数の宣伝が良いでしょう。
デザイン性
デザイン性もサイン工事には非常に重要な要素です。
基本的には目に付きやすく、商品やサービスに合うデザインにします。
例えば、住宅や工務店などの場合にはマイホームを想起させるデザインが望ましいです。また、海外製品を扱う企業であれば、その国の文化を連想させるデザインが良いでしょう。
ただ、デザインはサインの周囲のデザインに合わせなければいけません。ビルのデザインに合わないデザインで作ると、サインが浮いてしまって見苦しくなる場合があるからです。
内装との調和
サインは内装との調和も望まれます。
これは特に、ビルに入っているショッピングモールやレストラン街において重要なポイントとなるでしょう。
ショッピングモールにしてもレストラン街にしても、雰囲気作りのために内装は非常に重要です。当然ながら、サインもその雰囲気に合わせなければいけません。
また、サインを内装に合わせることによって、顧客にとっても居心地が良くなることでしょう。
居心地が良ければ、買い物はゆっくりできますし、レストランなどは入りやすいです。そして、そのサービスの提供が上手く行けば、その顧客はリピーターにもなり得るのです。
配色
サインは配色も大きなポイントです。
色は「寒さ」「温かさ」「危険性」など、さまざまな感覚を印象付けるからです。
また、色は組み合わせることによって、目立ち方も変えられます。…黄色と黒の組合せは非常に目立ちますが、グラデーションを取り入れると、色の主張が穏やかになるのです。
サインの作り方としては、あまりに目立たせると周囲から浮いてしまうため、適度に目立たせると良いでしょう。
外国語の記載
現代は国内の外国人の人口が増えました。多くの人が日本語を習得しているのですが、多数派とは言えません。まだまだ日本語に不自由な外国人は多いのです。
ところで、企業はそのような外国人にもアピールをしなければいけません。外国人の顧客も少なくないからです。
そのためにも、サインには外国語表記が望まれます。
尚、外国語表記は企業ロゴであれば英語のレベルで良いと思われます。しかし、避難階段や防災設備の場合には、中国語や韓国語などの表記も必要かも知れません。状況に合わせて言語を選びましょう。
まとめ
ビルのサイン工事について取り上げました。
サインが必要な理由や効果、そして種類などが把握できたことでしょう。また、施工のポイントも取り上げたため、具体的なイメージが出来たことと思います。
尚、サイン工事をはじめとするオフィスの内装工事に関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。
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