小さな店舗のメリットを生かすには?デザインとレイアウトについて
店舗開業にあたって、予算や立地の関係で小さな店舗を構えることもあるでしょう。
そんな小さな店舗のデザインやレイアウトについて悩まれる方も多いのではないでしょうか。
小さな店舗はデメリットに感じる部分が多いですが、小ささを生かしたメリットがたくさんあります。
しかし、普通の店舗のようなデザインやレイアウトではメリットを生かしきれません。
そこで今回の記事では、小さな店舗のメリットを生かすためのデザインやレイアウトなどについて詳しく解説していきます。
ぜひ店舗開業の参考にしてください。
目次
小さな店舗のメリット
まず小さな店舗のメリットについてです。
小さな店舗を運営していくうえでのメリットは主に3つあります。
・ランニングコストを抑えることができる
・隠れ家風の店舗運営が可能
・店内の雰囲気づくりがつくりやすい
上記が主な小さな店舗のメリットです。
ここからは、これらのメリットの各項目について詳しく解説していきます。
小さな店舗のメリット①:ランニングコストを抑えることができる
店舗の運営には欠かすことができない、人件費や家賃などのさまざまな運営費用のランニングコストが小さな店舗では安く抑えることが可能です。
店舗におけるランニングコストには
・家賃
・光熱費
・人件費
・通信費
・材料費
・宣伝広告費
といったものがあります。
これらの費用は店舗の大きさによってかかる費用は大きく変わってきます。
店舗の規模が大きければ、家賃も高くなり、光熱費も多くかかります。
さらにスタッフも多く必要となるため人件費も高額となってきます。
これが小さな店舗であれば、家賃、光熱費も安く抑えられ、必要なスタッフも少なくて住むので、ランニングコストを抑えることが可能です。
店舗の売上に関係なく発生してくるコストであるため、ランニングコストを抑えることで店舗運営を安定したものとしてくれます。
小さな店舗のメリット②:隠れ家風の店舗運営が可能
小さな店舗はその特徴から隠れ家風の店舗運営が可能です。
小さな店舗は大きな店舗とは違い、目立ちにくく通りがかりでの来店などは難しい傾向にあります。
大きな看板などの設置も困難な場合も多いため、店舗の認知度を上げるには、SNSや広告などを利用した宣伝を行うしかありません。
そんなデメリットになる部分を、メリットに変えるために隠れ家風の店舗として運営していく方法があります。
隠れ家風の店舗としてリピーターを増やし固定客を獲得することで、競合店舗と客層が被らずに集客することが可能です。
しかし、店舗の内装であったり、お店のコンセプトなどオリジナリティのあるものとしなければ他店との差別化が行えないため、コンセプトやデザインの決定はしっかりと検討したうえで行うことが重要です。
小さな店舗のメリット③:店内の雰囲気づくりがつくりやすい
小さな店舗では、店舗の内部空間が限られているため、店内の雰囲気づくりがつくりやすいです。
空間が広い場合には、コンセプトに合った統一感ある空間づくりには費用が多くかかります。
さらに広い空間を統一した空間にするためには、レイアウトやインテリアの選択などが非常に難しいです。
しかし小さな店舗の空間であれば、スペースが限られているため、コンセプトにあったインテリアの選択も容易で、数も多く必要ないため費用を抑えて、空間づくりができます。
バラバラしてまとまりのない空間になることが少ないため、レイアウトやデザインがしやすく、理想の雰囲気づくりが容易に行えることがメリットといえます。
小さな店舗のデザインのポイント
小さな店舗のデザインにはいくつかのポイントがあります。
・コンセプトに合わせた内装デザイン
・ターゲットとなる客層を決める
・店舗の小ささを生かす
上記のポイントを意識したデザインが重要です。
ここから各項目について詳しく解説していきます。
小さな店舗のポイント①:コンセプトに合わせた内装デザイン
まずコンセプトに合わせた内装デザインにすることが必要です。
小さな店舗の運営を行ううえで、競合店舗との差別化が行えるかが重要な要素となってきます。
そんな差別化を行うために有効な方法がコンセプトに合わせた内装デザインです。
店舗のコンセプトは、店舗のイメージを決定づけるものとなり、提供するサービスや料理などと、合ったコンセプトであればより強いアピールポイントにできます。
店舗の魅力を最大限に引き出し、競合店舗との差別化を明確にするために、コンセプトに沿った内装デザインを行うことが、小さな店舗では重要です。
小さな店舗のポイント②:ターゲットとなる客層を決める
小さな店舗では、限られたスペースでの運営を行っていくため、お客様の収容人数は限られてきます。
大人数のグループなどの対応は困難であるため、ターゲットとなる客層を明確にする必要があります。
おひとり様であったり、女性客であったりと、一人や少人数で来店される可能性が高い客層に絞ることがおすすめです。
ターゲットとなる客層が決まったら、その客層に合わせたデザインを実施していきましょう。
客層や年代、性別などが明確になればデザインの方向性も明確になり、デザインが行いやすくなります。
コンセプトと合わせて、ターゲットとなる客層を決定し、独自性のある店舗にすることができます。
小さな店舗のポイント③:店舗の小ささを生かす
小さな店舗の限られたスペースによって、アットホームな雰囲気の演出が可能です。
スペースが限られているため、お客様とスタッフとの距離感が近くなり、大きな店舗にはない雰囲気を演出できます。
特にターゲットとなる客層をおひとり様などの個人のお客様をメインに検討されている店舗であれば、このアットホームな雰囲気の効果を高めることができます。
さらに飲食店などであれば、調理中の様子を近くで見れるため、パフォーマンスのひとつとして、調理風景を魅せることができます。
しかし、アットホームな雰囲気や、スタッフとの距離感の近さが苦手なお客様も、存在しますので、そういったお客様に向けて、簡易的なパーテーションの設置など、簡単に行える対応策の準備も必要です。
小さな店舗の内装工事費用はいくらか
小さな店舗は、開業にあたっての内装工事費が安く抑えることができるのが魅力のひとつです。
しかし実際の内装工事費用がどのくらいかかるのかは、わからない方も多いことでしょう。
ここからは小さな店舗の内装工事費用について解説していきます。
10坪程度の店舗を想定して解説を進めていきます。
10坪の店舗開業の内装工事費用例
店舗の内装工事費用についてですが、店舗の業種であったり、物件の種類によって費用相場は大きく変化していきます。
一般的にはスケルトン物件であれば坪単価で60万円程度、居抜き物件の場合は坪単価30~40万円程度となることが多いです。
例としまして10坪のスケルトン物件の内装工事費用ですが、
内訳 | 金額例 |
内装工事費 | 600万円 |
設備機器の購入費 | 50万円 |
設備工事費 | 200万円 |
装仕上げ工事等 | 250万円 |
あくまで一例ではありますが、このような内訳となります。
これが居抜き物件の場合は、どこまでの設備や内装が再利用できるかで費用は大きく変わりますが、半分位の費用で工事が行えることもあります。
スケルトン物件と居抜き物件の違い
店舗運営を行ううえで、物件を借りて店舗の内装工事を行うことが一般的ですが、物件の種類には「スケルトン物件」と「居抜き物件」の2種類があります。
スケルトン物件は、壁や天井の内装工事を行う必要があり、基本的には一から工事をする必要がある物件です。
全てを一から工事を行うため、理想のデザインの店舗内装をつくることができます。
しかし、閉店時には原状回復として、借りた際の状況に戻す必要もあります。
居抜き物件は、目に借りていた店舗の設備や内装が残ったままの物件です。
大きなメリットとして、開業に必要な工事費用や機器の購入費用を安く抑えることができます。
ところが、メリットばかりでなく、デメリットとしてあくまで中古品であるため、いつまで使用できるか不明で、故障などによって新品購入より費用がかかる場合もあります。
2種類のメリット、デメリットを理解して、自身に合った物件を選択していきましょう。
小さな店舗づくりの注意点
小さな店舗づくりには注意しておくべきポイントがいくつかあります。
・店舗レイアウト
・小さな店舗が特にな業者選び
・店舗運営計画
上記の3つのポイントに注意して店舗づくりを行う必要があります。
小さな店舗はその特徴を生かして、魅力を伝えていかなければ売上に大きく影響します。
ポイントに注意して、魅力的な店舗づくりを行いましょう。
小さな店舗の注意点①:店舗レイアウト
まず小さな店舗では、お客様の回転率や、動線を意識した店舗レイアウトを行うことが重要です。
小さな店舗では収容人数が多くなく、売上を上げるためには、お客様の回転率を上げて客単価を上げていく必要があります。
長く滞在されてしまうと、回転率が下がるので、居心地の良さを保ちつつも、回転率も意識しなければならないために、綿密なデザイン設計が必要です。
さらに、店内が狭い場合が多いため、お客様とスタッフ共に不自由やストレスのない動線づくりが必要となってきます。
回転率を上げつつも、動線に不自由やストレスを感じさせない空間づくりは非常に難しいものではありますが、重要な要素であるため優先順位を決め、しっかりとした検討を行いましょう。
小さな店舗の注意点②:小さな店舗が得意な業者選び
店舗の内装工事を依頼する際には、工務店や内装工事業者などの工事業者に依頼して工事を行いますが、小さな店舗の工事実績や知識のある工事業者を選びましょう。
店舗内装工事を行うことができても、デザインがいまいちであったり、大型店舗の知識はあるが狭小店舗の知識実績はない工事業者では、理想の店舗をつくりあげることができません。
気になる工事業者が見つかったら、HPやSNSや口コミなどで、過去の施工実績などの確認をしっかりと行い、小さな店舗が得意な工事業者を選択しましょう。
さらに相見積もりを、数社とって工事費用についても適正な価格で工事をしてもらえるのかも合わせて確認していきましょう。
小さな店舗の注意点③:店舗運営計画
小さな店舗では、運営を成功させるために、店舗運営計画をしっかりと行いましょう。
運営計画で特に重要なポイントは
・客単価を高単価にする
・固定費の抑える
・固定客づくり
まず小さな店舗では、来客数が限られてしまうため、利益を確保するためには客単価を上げることが必要です。
しかし対策無しに客単価を上げてしまうと、ただ高いお店となってしまうため、金額に合ったサービスや料理の提供を行っていきましょう。
そして店舗運営が必ずかかる費用の固定費を抑える方法を検討しましょう。
固定費で大きくなる人件費、宣伝広告費、光熱費といった固定費を抑えるため、人員を最小限にし、無料で利用できるSNSなどで宣伝を行ったりと費用を抑えていきましょう。
まとめ
今回の記事では、小さな店舗のメリットを生かすためにデザインなどについて解説していきました。
小さな店舗は、デメリットが目立ちますが、メリットも存在しています。
小さな店舗のメリットをいかすことで、他店との差別化を明確にでき独自の店舗をつくりあげることが可能です。
しかし、メリットをいかすためには、内装デザイン、レイアウトについてはしっかり検討して進めていくことが必要となってきます。
今回の記事を参考にしていただき、オリジナリティ溢れる小さな店舗づくりを成功させていただけたら幸いです。
なお、オフィスデザインに関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。オフィスデザイン・設計から施工まで自社ですべての内容を承っているので、個別に業者を依頼するよりもコストを抑えれる可能性もありますし手間も省けます。
さらに、物件選びからサポートをしているため、要望に合ったオフィス空間を提供できます。
「ビルディングデザイン」を利用して、費用を抑えつつ快適な新オフィスをデザインしましょう。
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