オフィスの内装を変えるときの費用はどのくらいかかるのか、徹底考察!
オフィスの内装を変えることを考える際、どのくらいの期間と費用がかかるのか、一番気になるところでしょう。
この記事では、実施にオフィスの広さから内装工事にかかる費用を解説していきます。
目次
オフィスの内装工事の費用はいくらかかるのか
オフィスの内装を変えたい、と思ったときに一番に思い浮かぶのはどのくらい費用がかかるのかという点に尽きます。
実際に内装工事をしたことがなければ、かかる費用は平均して坪単価20万円から30万円ほどだと言われています。
ただし、こだわりがあったりすると坪単価が30万円と上がることもでてきます。
50坪の物件だと安くても500万円以上はかかり、こだわって内装工事を依頼するとなると1000万円以上とかかることも出てきます。
そこに更に家具も新しく購入すると金額は更にかかります。
金額はあくまでも平均単価であり、オフィスの広さやオフィスの立地条件によっても、内装工事にかかる費用は変動します。
当記事では実際に内装工事の種類によって、また内装工事の種類によってどのくらいの費用がかかるのかを見ていきます。
1.オフィスの内装工事の費用は物件の状態によって大きく異なる
オフィスの内装工事の費用は、部屋の状態が居抜きであるのか、それとも原状回復してあるか(スケルトンと言う)によって大きく変わります。
それでは居抜き物件と原状回復物件によってかかる費用を見ていきましょう。
2.居抜き物件の場合の内装工事にかかる費用
前に入っていたテナントが設備をそのまま残しており、そのまま利用できる状態のことを居抜き物件といいます。
居抜き物件の場合、前のテナントが残していった照明や火災などの防災設備、空調設備がそのまま残っている場合が多いです。
そのため、内装工事にかかる費用を安く抑えることが可能。実際に居抜き物件にかかった費用を例に見ていきます。
例:東京都内(約30坪)物件
実際にかかった費用の内訳(※おおよその金額)
内装費用 | 250万円 |
---|---|
建具費用 | 20万円 |
電気設備費用 | 25万円 |
諸経費 | 28万円 |
廃材処分費用 | 15万円 |
その他サイン工事等 | 22万円 |
総額 | 360万円(坪単価:12万円/坪) |
3.原状回復されている物件にかかる内装工事費用
原状回復されている状態の物件での内装工事にかかる費用は、居抜き物件と違って、前のテナントがすべての設備をリセットしているため、居抜き物件よりも内装工事にかかる費用は抑えられません。
そのため、費用も工事期間もかかります。また内装工事においては図面の作成にも費用がかかりますがデザインも同時にするような会社では無償で提案時に図面を作成してくれる場合が多いです。
但し修正などについては注文を確定しないと対応してくれない場合もあります。
またデザイン性の高い会社などは工事費用の総額の20%程度をデザイン費用として工事費に上乗せになる場合があります。
例:東京都内(約30坪)物件
実際にかかった費用の内訳(※おおよその金額)
内装費用 | 330万円 |
---|---|
建具費用 | 78万円 |
パーテーション設置費用 | 85万円 |
電気設備費用 | 53万円 |
消防設備費用 | 50万円 |
空調設備費用 | 90万円 |
その他サイン工事等 | 136万円 |
総額 | 822万円(坪単価:27万円/坪) |
居抜き工事費用と原状回復費用にかかる内装工事のおおよその内訳を比較して見ていただくとわかりますが、居抜き費用にはなかった電気設備・消防設備・空調設備が原状回復物件には内装工事費に含まれます。
そのため、坪単価で見ると、居抜き物件の約2倍の費用がかかっていることが見てとれます。なので物件選びの時点でも空調工事が発生しない位置に最初から空調が設置されている物件を選ぶなどの対策も重要になってきます。
ビルディングデザインではそのような内装工事の観点からの物件選びのお手伝いも可能です!
また居抜き物件にない工事を行うため、工事期間もそれなりに掛かることが予想されます。
オフィスの内装工事について
オフィスの内装工事をすることが決まった時、まず行うことは業者への見積を取ることです。
ただ、見積もりを取るだけでは何にどのくらいの費用がかかるのかわからないため、適正な価格かどうかを判断することが難しいです。
適正価格がどのくらいかを見る前に、内装工事とは何を行う工事を指すのかを順を追って、説明をしていきます。
1.内装工事:仮設工事
内装工事をスムーズに行うために、まず仮設工事からはじめていきます。
壁、床などの養生をし、天井の工事をするために足場を組むのです。
工事で出てくるゴミや廃材にかかる費用も、この仮設工事の中に組み込まれます。
足場ができたら、次に壁を作る工事(軽鉄工事という)に入ります。
2.内装工事:軽鉄工事
天井や壁についての骨組みをする工程のことを軽鉄工事といいます。
鉄の部材(軽鉄といいます)にて下地を作り、石膏のボードを貼り、壁を作っていく工事です。
終わったら、いよいよ内装工事に入ります。
3.内装工事:内装工事
続いて内装工事を行います。
天井、床、壁を仕上げていく工程。壁にはパネルを設置すること、床にはタイルを貼り、オフィスとなる空間を作り上げていきます。
オフィスとなる空間が出来上がったら、続いて建具工事に入っていきます。
4.内装工事:建具工事
建具工事オフィスとなる空間が出来上がったあと、次に行うのはドアや窓などを取り付ける工事、これが建具工事です。オフィスとオフィスの出入りが行えるようにする工事のことを指します。
建具の取り付けが終わったら、物件内で、部屋を区切るためのパーテーション工事に入ります。
5.内装工事:パーテーション工事
大まかな部屋と出入りができる建具工事がおわったら、パーテーション工事といって、部屋の仕切りを作っていきます。一般的に仕切りはアルミやスチールなどで行います。
ちなみにこのパーテーションは、もしかしたら今後行うかもしれないレイアウト変更にも対応することが可能です。
パーテーション工事が終わり、部屋の仕切りができれば、次は電気に関する工事を行います。
6.内装工事:電気設備工事
オフィス利用に欠かすことのできない電気設備の工事に入ります。
ここではコンセントや照明といった電気を利用するのに必要な電気機器の設置のほか、LAN設備や電話の配線の工事を行います。
電気設備工事については内装業者にお願いすることも手ですが、別の業者にお願いすることで、工期を短くすることができます。
費用についても相談することができることもあります
電気が使えるようになると、次に空調などの設備の工事に入ります。
7.内装工事:空調設備工事
電気に関する設備工事が終わったら、空調設備工事を行います。
換気扇やエアコンの設備の取り付けやその配線を行い、通常に動くかどうかまでの動作確認が一連の工事内容です。
8.内装工事:消防設備工事
空調設備工事が終わったら、次に消防法で定められている消防設備の工事を行います。
消火栓、消火栓に水源を設ける屋外消火栓設備工事とスプリンクラー、といった火事が起こったときに消火の初期対応ができる工事がなされます。
※消防設備工事については消防法にて定められているため、省くことはできません。
9.内装工事:サイン工事
一連の設備の工事が終わったら、最後に行うのはビルのエントランスはテナントに、来訪した人がわかるように、自身の会社のロゴや会社名を入れる工事を行います。これをサイン工事といいます。
上記が、原状回復状態の物件の内装にかかる工事です。
居抜き物件の場合、前のテナントが残していた防火設備や空調設備等の工事費用を抑えることが可能なため、内装にかかる総額費用を抑えることができます。
オフィス内装工事の流れ
ここではオフィス内装工事を計画的に進めていけるよう、基本的な流れを理解しましょう。