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狭いオフィスの工夫!レイアウトをどうするか

職場環境は日常業務を遂行する上で非常に重要です。環境が悪ければ業務がスムーズに進まず、場合によっては業績にまで響くからです。
ところで、オフィスの広さは職場環境を左右する大きな要因です。あまりにも狭いと様々な弊害が生まれます。

しかし、オフィスの狭さは簡単に解決できるものではありません。
そこで、ここでは、狭いオフィスの工夫を、レイアウトの観点から解説します。

 

目次

・1.オフィスが狭いとどうなるか

・2.狭いオフィスのレイアウト改善のコツ

・3.オフィスレイアウトの注意点

・4.オフィスが狭過ぎる場合は引越しや拡張も視野に入れるべき

・5.まとめ

 

オフィスが狭いとどうなるか

オフィスが狭いと「とにかく不便」なのですが、その不便な状況を放置すると大きな問題にもなり得ます。
そこで、ここではオフィスが狭い場合に発生し得る悪影響を改めて挙げてみましょう。

従業員のストレスが溜まる

まず挙げられるのが、従業員のストレスが溜まる点です。
人間が安心していられるためには、ある程度の空間が必要です。例えば、電車などでは、車内にどれくらいの乗客がいるかでストレスのレベルが違います。ゆったりと座れる車内であれば、緊張感はそれほど感じないでしょうが、乗客が増えると、やはり緊張してきます。

他にも、買い物にしろ、食事にしろ、混雑している場所では落ち着けないものです。そして、これはオフィスでも同じです。オフィスが狭くなると従業員の緊張度が増し、ストレスが溜まるのです。

集中力が落ちる

次に挙げられることが、集中力が落ちる点です。
集中力の持続にはある程度の緊張状態が必要なのですが、緊張状態が高まり過ぎるとストレスになり、従業員は疲弊します。オフィスが狭くて、過度な緊張状態が継続するならば、疲労が溜まってしまい、集中力も低下するのです。

逆に、スペース的に余裕が生まれるならば、そのレベルまでの緊張状態にはなりません。緊張状態は適度なレベルに抑えられ、従業員の集中力は継続されます。
尚、緊張状態があまりにも強過ぎると、休息しても維持が難しくなります。その結果、疲れを残してしまい、次の日の業務に支障を来すのです。

モチベーションが落ちる

オフィスの狭さは従業員のモチベーションを落とします。
前述のように、オフィスが狭いと従業員のストレスは溜まります。そして従業員は疲れます。精神的にも肉体的にも状況は良くないのです。
そのような状況が続くのであれば、モチベーションの維持は困難です。

また、心の余裕が無くなってしまうと、他の従業員にイライラをぶつける人も出て来ます。その場合には、職場雰囲気も悪くなってしまい、余計に心の余裕がなくなります。当然ながら、そのような状態ではモチベーションの維持はできません。

生産性への影響

オフィスが狭いと従業員のストレスが溜まり、モチベーションも落ちます。また、肉体疲労も慢性化するかも知れません。
そして、このような状態が続くならば、生産性への影響もあり得ます。仕事の進捗は低下してしまい、業績にも響くのです。

尚、狭い状態が継続されるならば、ストレスやモチベーションの低下が更に進むかも知れません。そして、状況が好転しないならば悪循環が更に加速し得ます。それが進むと、従業員が耐えきれなくなり、退社する人が出るかも知れません。

社員間のコミュニケーションへの影響

オフィスが狭いと従業員の移動も大変になります。通路そのものが狭くなるため、離れた席に行きにくくなるのです。
その結果、従業員間のコミュニケーションが少なくなります。
社員間のコミュニケーションは部署の連絡系統を考えても重要です。仮に、コミュニケーションが減り過ぎてしまったならば、連絡が十分に伝わらないケースも出るでしょう。

そして、連絡が伝わらないのであれば、危険です。
チームでプロジェクトを進めている仕事では、大きなミスに繋がる可能性が出るからです。

緊急時の避難への影響

オフィスが狭いと通路が狭くなりがちです。そして、通路が狭いと通るのも大変になります。
地震や火災などの緊急時を考えるならば、狭くて通りにくい通路は危険です。素早く外に逃げることも、机の下に隠れることも困難になるからです。

従業員の安全確保は企業としても十分に注意しなければいけません。しかし、狭いオフィスで避難しにくい状況は避難の点では非常に良くありません。安全確保のためにも改善しなければいけないのです。

 

狭いオフィスのレイアウト改善のコツ

このように、オフィスが狭いと様々な弊害が発生します。
そのためにはオフィスを広げることが必要なのでしょうが、オフィスの引越しは簡単ではありません。現状のオフィスを工夫して使わなければいけないケースもあるでしょう。その場合には、オフィスのレイアウトを変えての対処になります。
そこで、ここでは狭いオフィスのレイアウト改善のコツについて紹介します。

デスクの配置を変える

デスクの配置を変えることによって、オフィスが改善される場合があります。
ところで、デスクの配置は図面を描けばチェックが可能です。デスクの原寸を測定して描けば、ある程度の位置関係は掴めるのです。
尚、図面を描くことは技術が必要ですが、Excelなどの表計算ソフトで簡易的な納まりは描けます。簡易的な図面とはなりますが、配置のイメージは掴めるため十分な場合が多いです。

パーテーションの活用

パーテーションは面積を広げることはできませんが、上手く使えば圧迫感を解消できる場合があります。
例えば、対面でデスクを並べると、どうしても向かいが気になるものです。その結果としてストレスを覚え、生産性が下がってしまうのです。
しかし、対面の席と低めのパーテーションで区切れば、圧迫感を減らせます。その結果、ストレスが低減され、生産性が改善されるのです。

小型のパソコンにする

パソコンを小型化するとデスクの上に余裕が生まれ、ストレス軽減に繋がります。また、デスクを小さめのタイプに変えられます。
デスクに置くパソコンは一般的にはデスクトップのタイプですが、今ではデスクトップパソコンでも小型化が進んでいます。小型のパソコンであっても、内部は高性能のタイプが登場しているのです。
また、最近のノートパソコンは性能が高く、デスクトップに遜色ない仕事ができます。パソコンをノート型に変えるのも良いでしょう。

紙文書を電子化する

紙文書の電子化も有効です。
多くのオフィスには紙文書が詰まっている本棚やロッカーなどがあります。そして、多くの場所を占めている場合が少なくありません。
ところで、これらの文書を電子化すれば、本棚もロッカーも必要なくなります。オフィスがその分だけ広くなるのです。
尚、データ化した文書を社内にサーバーを設置して格納するのも良いのですが、社外の業者を使うのもオススメです。今では安価になっていますし、バックアップの意味からも意義があります。

文書保管サービスの活用

紙文書のデータ化が進んでいる企業はありますが、そのような企業であっても紙がゼロに近くなる企業は少数派です。大半の企業はデータ化されていても、紙文書が多くあることでしょう。
さて、そのような企業に推奨されることが文書保管サービスの起用です。
費用は発生しますが、一定の期間預けておけます。すぐには使わない文書で、保管が義務付けられているものを預けるのに便利です。

フリーアドレス・テレワークの推進

フリーアドレスとテレワークの推進によって、狭いオフィスを広く使えるようになります。
テレワークによってオフィスにいる従業員の人数が減りますし、ノートパソコンの使用率も高くなるからです。
また、フリーアドレス化によって個人の荷物も減らせます。
その結果として、オフィス全体に余裕ができて、狭さが解消できるのです。

給湯室の工夫

給湯室は従業員の交流の場にもなるため、設置そのものは必要なのですが、オフィスを狭くする要因ならば、規模縮小も考えるべきです。特に、通路が狭くて避難にも支障が考えられる場合は小さくすべきでしょう。
ただし、給湯室をあまりに小さくし過ぎると、来客の時に困ります。ある程度の規模は必要でしょう。

 

オフィスレイアウトの注意点

オフィスを広く使うためにデスクを詰めることは有効なのですが、闇雲に詰めるべきではありません。
レイアウトを決める上での注意点があるからです。そこで、ここではオフィスのレイアウトの注意点を取り上げます。

通路の確保

通路の確保は緊急時の避難で必要なため、最低限は残すべきです。幅として60cmは欲しいです。
ただし、デスクの引き出しの開閉を考慮しなければいけないため、場所によっては更に50cm程度の余裕は必要でしょう。
また、車いすの使用を前提にするのであれば、幅は90cm程度が必要です。また、車いすは方向転換のときにスペースが必要なため、その分の余裕も考えなければいけません。
尚、地震発生の際にはデスクの下に隠れなければいけません。しかし、通路が狭すぎると隠れるのも困難になります。デスクの下に隠れることも考慮しましょう。

会議室・応接室

会議室や応接室はなるべく小規模にして、数も減らすことが重要です。
特にチーム単位で別案件を扱うオフィスの場合、複数の会議室や応接室が必要と思えるかも知れません。
しかし、スペースの有効活用を考えるならば、会議室や応接室は、複数の部門が共同で、やりくりして使うべきでしょう。
尚、貸し会議室の活用を考えるのも推奨できます。今の貸会議室は設備的に充実していて便利です。人数に合わせて借りられるため、活用するとスペースの問題解消に役立ちます。

従業員増加への対応

事業が順調になって経営が拡大されるならば、企業として従業員の増加も視野に入れなければいけません。
当然ながら、狭いオフィスであっても従業員増加への対応は必要です。
どれくらい増員するかにもよりますが、レイアウトで対応しきれない場合があります。
状況によっては引越しや拡張を考えるべきでしょう。
尚、増員は従業員だけに考えを留めるべきではありません。派遣スタッフの雇用もある場合には、その増員も計算に入れてオフィスの対応を考えましょう。

コンセントの位置やwifiに注意

今のオフィスにはパソコンが必須です。また、ネット環境も必須なため、wifiもしっかりしていなければいけません。仮に、ネット環境が良くないならば、業務のスピードにも影響し得ます。
そのため、配置の計画に併せて、コンセントやwifiルーターなどの位置を考えるべきです。
特に、打ち合わせスペースをパーテーションで作る場合には、電波が届くかを確認しましょう。
また、コンセントの検討をせずに、無理にタコ足配線で対応しようとすると火災の原因にもなります。コンセントの配置も計画しなければいけません。

女性スタッフへの配慮

女性スタッフへの配慮は非常に大切です。男性スタッフとの位置関係や距離などを考慮しなければいけません。
また、女性は室内の雰囲気に敏感なため、清潔感を重視するべきです。内装材の色なども検討すべきでしょう。
他にも、妊娠中の女性スタッフへの配慮が必要です。
いずれにせよ、レイアウト変更を考える場合には女性スタッフの意見を取り入れる必要があります。ただし、1人だけでは意見が出にくいため、複数の女性スタッフに検討の場に参加してもらいましょう。

 

オフィスが狭過ぎる場合は引越しや拡張も視野に入れるべき

オフィスが狭く、人数が増える可能性がある時には、オフィスの引越しや拡張も前向きに考えるべきです。
確かにオフィスの引越しには費用も労力も必要です。しかも、家賃も上がるかも知れません。また、別フロアに拡張する場合でも、費用と労力が必要でしょう。
しかし、仮にオフィスを狭いままで使用したならば、前述のように従業員のストレスが溜まり、業績にも影響するかも知れません。更には、従業員の離職リスクも大きくなります。
オフィスの引越しは大きな仕事です。しかし、事業の推進にも影響するならば割り切るべきです。問題が大きくなる前に引越しや拡張を検討すべきでしょう。

まとめ

狭いオフィスのレイアウトについて取り上げました。狭いオフィスがもたらす弊害や、改善のコツなどが分かったことでしょう。また、レイアウトの注意点についても取り上げました。
レイアウトの工夫により、狭いオフィスであっても使いやすくなることは事実です。
ただ、将来を見据えて増員も考えるならば、レイアウトの工夫では限界があります。引越しなども併せて、トータル的に考える方がベターでしょう。

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