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オフィス改革を行う理由とは?注意点や重要な準備、具体例について解説

働き方改革とともに、オフィス改革という言葉を聞いて、そもそもオフィス改革とは何か疑問を感じている人も少なくないはずです。

本記事では、オフィス改革とは何か、なぜ進められているのかについて解説します。
オフィス改革の具体例についても紹介するので、オフィス改革について知りたい人はぜひ最後まで読んでみてください。

 

目次

・1.オフィス改革とは

・2.オフィス改革を行う理由は?

・3.オフィス改革を行う際の注意点

・4.オフィス改革を始める前の重要なポイント

・5.オフィス改革の具体例

・6.オフィス改革を手掛けた実績・事例

・7.まとめ

 

オフィス改革とは

オフィス改革とは、どんなことなのか詳しく解説します。働き方改革との違いについても紹介するので、参考にしてください。

オフィス改革とは働きやすい環境を整えること

オフィス改革とは、オフィス環境を改善し、従業員が働きやすい環境を整える取り組みです。従業員がリラックスして働けるようにレイアウトを変更したり、スムーズに働けるような制度を導入したりすることで、多様な働き方を実現します。

多様な働き方を選べる社会を目指した「働き方改革」の施策のひとつとして、積極的にオフィス改革を進める企業も増えています。

オフィス改革と働き方改革の違いは?

働き方改革とは、2019年に施行された「働き方改革関連法」をもとに進められている、多様な働き方の中から自分に合った方法を選択できるようにするための取り組みです。働き手を増やしたり、労働生産性や出生率を高めたりするために行われています。

オフィス改革は働き方改革の一環として行われており、働き方の中でも特にオフィス環境を見直すことに特化しています。多少の違いはありますが、近い意味を持っているためセットで使われることが多いです。

 

オフィス改革を行う目的・理由は?

多くの企業でオフィス改革を進められている理由について、詳しく解説します。オフィス改革実施の判断に活用してください。

社内のコミュニケーションを活発化するため

社内のコミュニケーションを活発化するために、オフィス改革を進める企業は多いです。
固定の席を持たず好きな席で働けるフリーアドレスを導入したり、コピー機や文房具など事務用品を1つに集めたりすると、他部署の従業員と接する機会が増えます。他部署の従業員と会話が生まれやすくなれば、新たな発想も期待できるでしょう。

オフィス改革により部署を超えて連携できるようになるため、業務もスムーズに進められます。

従業員の健康を保つため

オフィス改革を進めることで、授業員の健康を保つことにもつながります。
たとえばオフィス内にカフェやラウンジといったリフレッシュスペースを設置すると、休憩時間中にしっかりリラックスできるため、作業に集中しやすくなります。体の負担を軽減するデスクやチェアを導入すれば、従業員の健康対策にもなるでしょう。

働き方改革をするため

働き方改革を同時に進められるため,オフィス改革を行う企業も少なくありません。
たとえばオフィス改革としてテレワークを導入すると、通勤時間の分プライベートを充実させられたり、育児と仕事を両立できたりします。快適に働けるようになれば、優秀な人材が長期的に働き続けてくれるようになるでしょう。

従来の環境では働けなかった優秀な人材も確保できるので、オフィス環境から働き方改革を進めることで生産性アップにもつながります。

業務を効率化するため

オフィス改革により、業務の効率化を図る企業も多くあります。
働きやすいオフィスになると仕事に集中しやすくなり、業務効率化につながります。
たとえば資料が見づらいほど暗い照明・不快感のある空調など、オフィス環境が悪いと業務に集中できません。また固定席の場合、集中したいときでも同僚に話しかけられてしまい、スムーズに仕事できないこともあります。

照明や空調を適切にしたり、1人で集中できる作業スペース・会議用のミーティングスペースを設置したりすることで、効率的に業務を進められるでしょう。

コストを削減するため

オフィス改革の方法によっては、コストを削減できます。たとえば無人受付システムを導入することで受付の人件費を削減したり、残業を事前申請制にすると残業代を減らししたりできるでしょう。

さらにコスト削減は、業務効率化・生産性アップにもつながるのも魅力です。
具体的にはテレビ会議システムにより、オフィスに戻る移動時間や1人ひとりに資料を配る手間を減らしたりできるでしょう。ツールを導入する必要はありますが、それ以上に無駄をなくせます。

モチベーション向上を図るため

オフィス改革は、従業員のモチベーション向上に向けた重要な一環ともいえます。
従業員のモチベーションを向上させるためには、以下の手法が考えられます。

  1. 円滑な人間関係構築
    チームのコミュニケーションを活発化し、相互理解を深めることで、従業員同士の人間関係が円滑になります

  2. 情報の明確な伝達
    会社のビジョンや現在の状況を定期的に共有することで、従業員は組織の目標に向けた自身の貢献を理解しやすくなります

  3. 挑戦的な環境の整備
     新しいアイデアにチャレンジできる環境を整えることで、柔軟な業務スタイルや成長の機会が生まれ、社員の意欲を促します

これらの取り組みはオフィス改革とも密接に関連しています。オフィス環境の改善により、仕事におけるストレスが軽減され、業務中の気分転換が容易になります。

一時的に生産性が下がる可能性がある

オフィス改革を行うことで、一時的に生産性が下がる可能性があることに注意しましょう。
オフィス改革により将来的に生産性アップを期待できますが、方法によっては定着までに時間がかかります。
部署や業務内容によって、導入方法やオフィス改革自体がミスマッチのケースも少なくありません。

オフィス改革が企業に定着するまで、一時的に生産性が低下することを考慮して導入を進めることが大切です。
事前に課題を想定し、導入時に工夫したり運用を助けるツールを導入したりすることもよいでしょう。

社内環境に合わせてマネジメント方法を見直す必要がある

オフィス改革を進めると社内環境が変わるため、部署や状況に合わせてマネジメント方法を見直す必要があります。

従来のマネジメント方法で問題がないのか、円滑に管理できない場合はどのような評価方法が向いているのか考えましょう。
たとえばテレワークやフリーアドレスによりマネジメントが困難になるケースでは、在籍確認のシステムやチャットツールの導入・定期的な1対1の面談の実施などが有効です。

マネジメント方法を変更する場合、従業員への周知・適応や導入までの準備にも時間がかかることに注意してください。

セキュリティ対策を見直す必要がある

オフィス環境やマネジメント方法の変更・新制度の導入に伴い、社内のセキュリティ対策を見直すようにしましょう。
テレワークや社内情報の電子化を導入すると業務を効率的に行えますが、情報漏えいリスクも高まります。
そのため、以下のように情報の管理方法を再検討することが重要です。

・インターネット環境を整える
・セキュリティシステムをアップデートする
・セキュリティごとにエリアを分ける
・来訪者に情報を見られないレイアウトにする

 

オフィス改革を始める前の重要なポイント


オフィス改革では、事前に準備することが大切です。オフィス改革を始める前の重要なポイントについて、解説します。

オフィス改革を進める目的を明確にする

オフィス改革を進める前に、なぜオフィス改革を実施するのか目的を明確にしましょう。
業務効率化・従業員のモチベーションを上げて生産性アップ・コミュニケーションの活性化など、目的を明確にすることで、課題を解決できる適切なオフィス改革を導入できます。
目的を考えるときは、以下のいずれかの方法または混合した方法で行いましょう。

・トップダウン型:上層部が目的を決めて、部下が従う
・ボトムアップ型:従業員1人ひとりから考えを募り、上層部に共有する

トップダウン型とボトムアップ型には優劣をつけられないので、状況に合わせて判断してください。

従業員に改善点をヒアリングする

従業員に現場の改善点をヒアリングすることは、オフィス改革を成功させるために重要です。
面談・アンケートを通して、オフィスに関する意見を集めましょう。従業員からヒアリングすると、上層部では気づかなかった課題・解決方法が見えてきます。現場の状況に合ったオフィス改革を進められるため、ミスマッチも防げるでしょう。

また従業員の意見を反映すると、帰属意識が高まり、結束が固い組織になることも期待できます。

従業員が使いやすい空間づくりを心がける

オフィス改革を進める際は、従業員が使いやすい空間づくりを心がけることが大切です。他社で人気のオフィス改革でも、自社の方針や環境によっては快適でない場合があります。
また優れたICTツールは豊富にありますが、使いこなせる人が社内にいない場合、導入しても意味がありません。

自社の従業員が本当に働きやすいオフィス環境になっているか、求める効果が得られるか、事前に考える必要があります。

コミュニケーションが取りやすい方法を考える

オフィス改革後もコミュニケーションが取りやすいか、事前に考えましょう。
従業員同士のコミュニケーションを活発化させるためには、デスクの配置を工夫・チャットツールの導入などが効果的です。
他社の事例・専門界の意見を参考に、自社に合ったコミュニケーション方法を検討すると、スムーズに計画を立てられるでしょう。

 

オフィス改革の具体例

オフィス改革の具体例について解説するので、自社に合った方法があるかチェックしてください。

レイアウトの工夫

レイアウトを工夫し,働きやすい動線やコミュニケーションの取りやすい空間を作り上げることもオフィス改革で重要です。従業員の働きやすさと法令遵守を徹底し、快適なオフィスを作り上げるためには、以下のようなレイアウトがあります。

  • フリーアドレス:従業員に固定のデスクを設けず、好きなスペースで仕事できる
  • ブース:独立したデスクになるように、パーテーションで1席ずつ分ける
  • クラスター:列ごとにパーテーションを設置した上で、デスクを反対向きにする
  • 対向:部署・チームごとにデスクを向かい合わせにする
  • 同向:教室の机配置のように、デスクを同じ向きに並べる
  • 背面:従業員同士が背を向けるようにデスクを配置する

レイアウトによって、コミュニケーションの活性化・集中力アップなどのメリットがある一方で、配線が難しくなったり大きなスペースが必要になったりするデメリットもあります。メリット・デメリットを比較し、自社の方針・部署に合ったレイアウトを考えましょう。

ミーティングや作業に使える簡易スペースを設置

ミーティングや作業で使える簡易スペースがあれば、会議室が使用済みのときでも簡単な打ち合わせをしたり、1人で黙々と作業したりするなど、状況にあわせた多様な使い方をできます。コミュニケーションの促進や、業務効率化につながる点が魅力です。

簡易スペースは、パーテーションで区切ったり、オフィスの隅にホワイトボードやディスプレイ、デスクを置いたりすることで生み出せます。会議室とは違い、気軽に使いやすいカジュアルな空間が好まれる場合が多いです。

カフェやラウンジといったリフレッシュスペースの設置

カフェやラウンジ、社員食堂、仮眠スペースといったリフレッシュスペースの設置も、オフィス改革の一種です。適度にリフレッシュできると、仕事と休憩のメリハリがつき、モチベーションを維持しやすくなります。

マッサージチェア・トレーニングジムなども福利厚生の一環として設置すると、息抜きになるだけでなく、従業員の健康増進にもつながるでしょう。特に腰痛や運動不足を招きやすいデスクワークが多い企業・部署では,体を動かせる環境が注目されています。

ペーパーレス化

ペーパーレス化とは、決裁書や申請書、プレゼン資料など社内文書を紙媒体から電子データで活用・保存する取り組みです。ペーパーレス化することで、オフィスにいない従業員でもデータを確認できます。
そのためテレワーク・サテライトオフィス・シェアオフィスといった働き方・営業先でクライアントに合わせた資料の提示など、さまざまな場面に対応できます。

また書類を印刷する手間や、コピー用紙やトナーなどの費用を削減できるのも魅力です。書類を保管するスペースも、別のことに活用できます。

サテライトオフィスやシェアオフィスの採用

サテライトオフィスやシェアオフィスの採用も、オフィス改革の取り組みです。本社から離れたところに構える事務所であるサテライトオフィスがあれば、遠方に住む従業員の通勤時間・交通費の削減や、自宅でテレワークできない従業員のサポートをかなえます。

また複数の企業とスペースを共有するシェアオフィスは、自社だけでオフィスを借りるよりもコストを減らせるのが魅力です。テレワークを導入し、オフィスに従業員がいることが少ないケースで活用される事例が見られます。

フリーアドレスの設置

オフィスにフリーアドレスを設置することにより、従業員は自由に席を選び、組織の垣根を超えたコミュニケーションが促進され、新しいアイデアが生まれやすくなります。
同時に、スペース効率が向上し、不要な座席を減らすことができ、コスト削減にも寄与します。
フリーアドレスのメリット・デメリットについては下記コラムも参考にしてください。

 

オフィス改革を手掛けた実績・事例

弊社が過去に手掛けたオフィス改革をテーマとした施工事例の一部をご紹介いたします。

1.オフィスビルの移転工事(東京都千代田区)

こちらのオフィスは、窓ガラスが大きく開放感があるためオープンスペースを中心にデスクと椅子を配置し、各部屋ごとによってパーテーションやタイルカーペットを変えるなど雰囲気をがらりとチェンジさせました。
窓がない部屋には壁面をブルーの塗装仕上げにしたり、明るく開放的な雰囲気を演出致しました。
(オフィスビルの移転工事(東京都千代田区)の施工事例はこちら)

 

 

2.オフィスビルの床・間仕切・造作家具工事(大阪府大阪市北区)

オフィスの中に会社のイメージカラーを入れるなど様々なご提案を行い、出社したくなるようなオフィス作りを目指した結果、床はデザイン貼りで数種類の床材を組み合わせ曲線で貼り分けを行いました。
同じカーペットの貼り替えでも少し工夫するだけでオフィスの印象がガラッと変わってきます。
壁紙もただ貼り分けるのではなく斜めに張り分けたりとひと工夫をしています。
(オフィスビルの床・間仕切・造作家具工事(大阪府大阪市北区)の施工事例はこちら)

 

3.店舗兼事務所の移転工事(大阪府大阪市西区)

機能性とデザイン性を重視し、ブランドイメージに合った魅力的なオフィス環境を創り上げることに注力した例です。
店舗兼事務所で、異なる部門や作業スペースを分けるために、アルミパーテーションを設置することで、プライバシーを確保しながらコミュニケーションと効率性を向上させる工夫をしております。
(店舗兼事務所の移転工事(大阪府大阪市西区)の施工事例はこちら)

 

 

まとめ

オフィス改革とは、従業員が働きやすい環境を整える、働き方改革の取り組みの一種です。
オフィス改革を実施することで、従業員同士のコミュニケーションを活発化し、業務効率化やメンタルヘルス対策を目指します。

ペーパーレス化・テレワークの導入・簡易スペースやリフレッシュスペースの設置などが、オフィス改革の具体的な取り組みです。オフィス改革を進める場合、本記事を参考に、現場に即した方法を取り入れてください。

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