会社移転でやることとは?実はこんなにある、ポイントを解説!
会社移転には上手く行けば企業としての評価の向上に繋がるイベントです。ですから、決して軽く考えるべきではありません。
しかし、一般の住宅とは違ってオフィスの場合は規模が大きく、別のノウハウが必要です。そのため、引越しに戸惑っている企業も多いことでしょう。
そこで、この記事では会社移転に伴って発生する「やること」について解説します。
目次
会社移転のメリット
会社移転時のやることに触れる前に、会社移転のメリットとデメリットについて取り上げます。
前述の通り、会社移転は単なる引越しではありません。企業の業績にも繋がり得る大きなイベントなのです。
ここでは会社移転のメリットを取り上げ、企業業績に繋がる理由を解説します。
会社移転のメリット①:コスト削減
まず挙げられることがコスト削減です。
賃貸オフィスの場合、毎月発生する家賃は収益を圧迫します。特に、首都圏のターミナル駅周辺の物件は非常に高額で、多くの経営者が頭を抱えるレベルです。
ところで、同じ地域で同レベルの物件が見つかり、そこに引っ越せば固定費削減に繋がるならば大きなメリットが生まれます。しかも、同じターミナル駅近辺であれば比較的影響は少ないです。
このように、会社の移転はコストダウン効果が狙え、収益アップに繋げられるのです。
尚、今では古いオフィスビルのリノベーション物件が増えています。設備もデザインも洗練されていて、しかも家賃が抑えられる場合が多いため、狙い目です。
会社移転のメリット②:会社のイメージアップ
会社移転がイメージアップに繋がることがあります。
企業のイメージは住所によって決まることが少なくありません。例えば、首都圏の場合には郊外よりもターミナル駅近隣の方が有利です。新宿・渋谷・池袋にオフィスを構えるならば、一目置かれることも少なくないのです。
実際、インターネット関連の巨大企業が首都圏中央部にオフィスを構える例があります。そして、多くの人は、その立地に企業の経営体力などを読み取り、評価を上げるのです。
尚、新宿・渋谷・池袋にもリノベーションオフィスはあります。コストダウンと共にイメージアップが狙えます。
会社移転のメリット③:人材獲得に有利
会社移転は人材確保に有利になることがあります。
特に、郊外から都市の中央部に移転すると効果が見込めます。
例えば、首都圏で言えば、東京の周辺地域よりも、新宿・渋谷・池袋の方が人は集めやすいです。
これは、通勤が都市中央部の方が便利だからです。中心部にオフィスを構えるならば、郊外に住んでいる大勢の人が来やすくなります。
その点、オフィスを郊外に置くならば、その周辺地域の人しか来られない可能性が増します。人材があまり集まらないかも知れないのです。
会社移転のメリット④:従業員のモチベーション向上
会社が移転すると従業員のモチベーション向上にも繋がります。
これは、特に古いオフィスから新しいオフィスに変わった時に見られます。
例えば、旧態依然の事務机を並べただけのオフィスでは、機能はするかも知れませんが、気分はあまり盛り上がりません。
しかし、新しいオフィスで新品のデスクであれば、気分も高揚し、モチベーションも上がります。
従業員のモチベーションは企業業績にも繋がり得ます。会社移転は、それだけの効果が見込めるのです。
会社移転のデメリット
次に、会社移転のデメリットについても取り上げましょう。
会社移転はコスト削減などのメリットがありますが、やはりデメリットも存在します。
会社移転のデメリット①:引越し時に費用が発生する
会社移転の引越しには費用が発生します。オフィスの規模が大きくなると、費用もそれだけ跳ね上がるため、決して無視はできません。
確かにオフィス移転によってコストダウン効果は見込めますが、単発的であっても大きな費用が発生します。
尚、会社移転にはテナント工事の費用だけが大きいのではありません。引越しに関係するメンバーの人件費がありますし、時間も引越し準備に取られるため、その部分のコストが削られます。
いずれにせよ、見えるコストだけが発生するのではなく、見えない費用も多額です。
会社移転のデメリット②:労力が必要
引越しには労力が必要です。
荷物の運搬などは引越し業者に任せられるでしょうが、荷造りや開梱などの作業は従業員の作業になるからです。
特に、オフィスに大量の機材や文書を置いている場合などは、必要となる労力はそれだけ多大になります。
また、引越し作業に従事している間は、日常業務にはほとんど携われません。仕事がそれだけ溜まってしまうのです。
尚、引越し業者には梱包や開梱のサービスまで請け負うところもありますが、依頼するにしても注意が必要です。
というのも、企業の引越しには極秘資料の運搬もあるからです。企業の信用問題にまで関係し得るため、細心の注意を払わなくてはいけません。
会社移転のときにやることのリスト
会社移転には計画性がなければいけません。仮に闇雲に進めるならばスムーズに進まないからです。
引越しの遅延は時間と費用の損失なのです。
ここでは、会社移転の時のやることをリスト化してみました。引越しの計画立案に役立つでしょう。
現オフィスの解約
最初にしなければいけないことは、現オフィスの解約です。
オーナーやビル管理会社に契約内容を確認します。このときにポイントになるのは「原状回復」「解約予告期間」「敷金などの返却」の3点です。
特に、原状回復工事はオフィスが大きい場合には、それだけ多額の費用が発生します。フロアや壁などの内装材だけでなく、パーテーションのような大掛かりの装置の工事まであり得るため、予算管理が重要です。
尚、工事が大規模になると、それだけの工期も必要です。スケジュールについてもオーナーと話し合うべきでしょう。
新しいオフィス探し
会社移転のためには新しいオフィスを探さす必要があります。オフィス探しはやり直しが効かないため、非常に重要です。
さて、オフィス探しのポイントは最寄り駅ばかりではありません。面積や環境なども重要事項となります。
オフィスの面積によって従業員が入れる人数が変わりますし、環境によって従業員のモチベーションも変わり得るからです。
例えば、新宿・渋谷・池袋にオフィス物件が見つかったとしても、狭く、立地条件が悪い物件は考えものです。立地を考える場合には、広さや物件周辺の環境も計算に入れましょう。
オフィスのレイアウト検討
オフィスのレイアウトの検討も必要です。特に、間仕切り壁や天井を設けて、新たに間取りを決める場合に注意が必要です。
例えば、エントランスとワークスペース、そして会議室のバランスを間違えると、せっかくの新しい環境の魅力が削がれます。また、天井を含めた「空間の大きさ」を間違えてしまうと、オフィス全体に圧迫感を感じてしまうかも知れません。
せっかくの新しいオフィスです。より良い環境作りのため、レイアウトはトータルに考えましょう。
尚、最近のオフィスではリフレッシュスペースの設置も進んでいます。そのようなスペースの設置も今後あり得るため、レイアウトには余裕を見ておくべきでしょう。
オフィスのファニチャー選定
オフィスのファニチャー選定は雰囲気作りの点で非常に重要です。雰囲気が良くなれば従業員のモチベーションが上がり、効率がアップするからです。旧態依然の事務机を並べただけのオフィスでは、気分はあまり上がらないでしょう。
ところで、ファニチャー選びで重視したいのは、オフィスのインテリアとのコーディネートです。仮に、インテリアが柔らかい雰囲気なのに、備品がシャープな感じならば、統一性が取れません。せっかくの新しいオフィスが台無しになります。
尚、オフィスの内装をインテリアコーディネーターに相談をするのであれば、ファニチャーについての相談もすべきです。デザイナー視点の意見は参考になるからです。
引越し業者の選定
引越し業者の選定はサービスと費用、そしてスピードなどのバランスを考えなければいけません。
今ではサービスが充実し、自前での引越し作業も少ない利用もあるでしょうが、サービスを充実させると費用が跳ね上がります。ですから、あくまでも「バランス」を考えるべきでしょう。
尚、引越し業者を考える場合には作業スピードも重要な条件です。素早い業者を選べば、日常業務をストップさせる期間が短くて済みます。
引越し作業
オフィスには機密文書が置いてあるため、ある程度は自前で作業をするべきです。自前で作業を行うならば、機密漏洩のリスクが減るからです。自前での作業は労力が掛かるのですが、機密漏洩は非常に危険です。
ところで、重要な書類は確かに持っていくことが必要ですが、必ずしも全部が必要とは限りません。文書を電子化すれば、運搬に労力が必要ないからです。
また、文書を電子化するならば、閲覧をする場合も便利になります。紙で持っているならば、その文書を探す手間が省けるからです。
ただし、文書の電子化であっても作業がゼロにはなりません。電子化そのものにも時間が掛かるため、日頃から作業に掛かっていることが大切です。
周囲へのアナウンス
会社を移転するときには周囲へのアナウンスが大切です。
連絡する相手としては、取引先の企業、重要顧客、顧問弁護士や税理士の他、個人の顧客もケースによっては含まれます。基本的には企業として重要な関係を持つ相手と個人となります。個人の例としては、自社サービスを今後とも利用する顧客が挙げられます。
また、アナウンスの手段としては、はがきやメール、そしてFAXなどです。送付する相手に合わせることが必要です。
また、今では自社ホームページやブログ、そしてSNSも個人向けの広告宣伝です。それらのメディア経由でのアナウンスも不可欠となるでしょう。
役所での手続き
企業の移転には役所への手続きが必要です。
役所としては、地元の役所だけでなく、法務局や年金事務所、公共職業安定所(ハローワーク)なども含まれます。
手続き方法は役所によって異なるため、事前の確認が重要です。
また、役所とは少し異なりますが、電気や水道などの停止、電話移転、携帯電話の手続きなども必要です。
その他にも社有車を持っている企業であれば、自動車関連の手続きや保険の手続きも必要となります。
いずれにしても、やることは多岐に及びます。最初の段階で細かくリスト化すると良いでしょう。
やることを決める上でのポイント
ここで、引越しの際のやることを決める上でのポイントを取り上げましょう。
オフィス引越し検討時のポイント①:コスト
コストは基本的には費用対効果で考えるのですが、それと同時に優先順位を考えなければいけません。
例えば、引越しサービスと新オフィスのデザインを比べた場合、その企業によってはオフィスのデザインに予算を投じた方が良い場合があります。
また、費用を極力抑えるために、自社従業員の作業の方が良いかも知れません。
コストの優先順位は企業によってケースバイケースですが、いずれにせよ計画を立てることは重要です。最初の段階で検討しましょう。
オフィス引越し検討時のポイント②:労力
労力の検討も非常に大切です。ただ、基本的には労力を削減するのであれば、それだけ予算が必要と思うべきでしょう。ですから、前述のように自社従業員の作業の方が良い場合もあります。
ただ、従業員の労力であれば、それだけ日常業務に影響します。業務計画と併せて考えることが必要です。
尚、労力を考える場合、若手の従業員ばかりに頼りがちです。しかし、若手であっても業務は抱えています。若手に対する配慮を忘れてはいけません。
オフィス引越し検討時のポイント③:スケジュール
スケジュールは全体の管理が必要です。周囲へのアナウンス、業者の選定、原状回復の工事など、それぞれの工程はタイミングが重要です。引越しの工程全体をスムーズに進める上でも、しっかりと管理をしましょう。
ただ、スケジュールは余裕があった方が無難です。何等かのアクシデントが発生した場合、予定が柔軟に変えられなければ、余計に時間が掛かってしまいます。引越しの規模にもよりますが、ある程度の余裕を見ておきましょう。
オフィス引越し検討時のポイント④:担当メンバーの選定
引越しは基本的には総務部門が中心になるでしょうが、総務部門だけでは対応しきれない場合が多いです。
そのため、各部門から担当メンバーを選定し、チームで遂行する方がベターでしょう。
特に、資料の優先順位などは他部門では分からない場合が多いため、部門の代表は必要です。
まとめ
会社移転とやることについて取り上げました。移転に伴うやることの多さと注意点が掴めたことでしょう。
また、やることをスムーズに進める上で計画が重要であることもイメージできたと思います。
会社移転は企業イメージにも繋がり得る大きな事業です。やることを明確化して取り掛かりましょう。
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