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オフィス移転に失敗するケースとは?その要因を徹底解説


オフィス移転は時間も費用も必要な大きなイベントです。それだけに失敗は許されません。もしも失敗したならば、新しいオフィスで不便を強いられるかも知れません。
しかし、総務担当者はオフィス移転の経験が豊富でない場合もあります。また、建築関連についても疎いかも知れません。
さて、多くの成功事例は失敗の上に成り立っていると言えます。そのため、失敗について学ぶことは非常に有益です。
そこで、この記事ではオフィス移転の失敗について、ケースを取り上げて解説します。

 

目次

・1.オフィス移転に失敗した場合はどうなるか

・2.物件選びに関するオフィス移転の失敗

・3.契約に関するオフィス移転の失敗

・4.内装工事に関するオフィス移転の失敗

・5.その他の失敗

・6.まとめ

 

オフィス移転に失敗した場合はどうなるか


まずは「失敗した場合はどうなるか」について取り上げましょう。

ランニングコストが上がる

まず挙げられる点が「オフィスのランニングコストが上がる」点です。
オフィスには家賃の他にも水道光熱費や駐車場代などの費用が必要です。また、従業員の交通費などの見えにくい費用も必要となります。
そのため、コストの計算には家賃以外も含めたトータルコストを考えなければいけません。
そして、オフィス移転に失敗してしまうとオフィス関連のコストが上がります。
しかも、コスト高は次の移転まで続く可能性が高いです。企業にとっては重い足かせとなるのです。

業務効率が落ちる

業務効率も落ちる可能性が高いです。
例えば、オフィスの広さを誤って狭い場所を借りてしまった場合、従業員の作業効率が落ちます。
また、狭い場所で無理やり勤務をしたならば、従業員のメンタルにも悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。業務に対するモチベーションまで落ちるかも知れません。
このような状況は改善策がありますが、それでも限界はあります。従業員にとって非常に良くない事態なのです。

通勤が不便になる

従業員によっては通勤が不便になる人も出るでしょう。
特に、オフィスのコストダウンを狙ってターミナル駅の近くから郊外に出る場合などです。
ターミナル駅であれば通勤が容易であるのに、その場所から離れた分だけ通勤が大変になる従業員は少なくありません。
そして、このような従業員は負担が増えるため、業務効率が悪くなる可能性も出ます。業務効率が落ちると業績悪化にも繋がるかも知れません。

顧客を呼びにくい

ケースによってはオフィスに顧客を呼びにくくなります。
例えば、コストダウンを目的として大きな街の中心部から郊外に移転した場合です。移転先を伝える場合にも手間が掛かるでしょうし、顧客にしてもこちらのオフィスが分かりにくいケースが考えられます。
また、来てもらう際の費用や時間などを考えると、顧客に負担を強いる格好になるでしょう。
その結果、顧客を呼びにくくなり、場合によっては取引先と疎遠にもなり得るのです。

 

物件選びに関するオフィス移転の失敗


さて、オフィス移転の失敗はいくつかのパターンに分けられます。
まずは、物件選びに失敗した場合について取り上げましょう。

エリアに関する失敗

移転先のエリアを失敗するケースがあります。
例えば、郊外に拠点を構えていた企業が、ターミナル駅のある大きな街に移転するケースです。企業のブランド化などが目的で移転が行われます。
この場合の失敗としては、オフィスの賃料の他に駐車場のコストが必要になるケースがあります。想像以上にランニングコストが必要だった…といった具合です。

立地に関する失敗

立地で失敗するケースもあります。
これは分かりにくい場所や日当たりの悪すぎる場所にオフィスを借りた例です。また、治安の悪い場所も失敗と言えます。
分かりにくい場所であれば顧客を呼びにくいでしょうし、日当たりが悪すぎればオフィスは暗くなるでしょう。
また、治安が悪ければ従業員にとって危険です。
賃料が安かったからと言っても、立地の良くない場所を選ぶと、ひどい物件に当たるのです。

オフィスの広さに関する失敗

オフィスの広さで失敗する場合もあります。
前述のように、狭いオフィスに移転すると業務効率やモチベーションも落ちてしまう可能性もあります。
モチベーションまで落ちた部門からは好成績を得られません。経営の上でも良くないのです。

建物の設備に関する失敗

設備に関する失敗もあります。
例えば、古すぎるビルなどは電気の容量が少なく、パソコンなどが入れられない場合があります。
業務効率が上がりません。

共有部分の設備に関する失敗

例えばトイレなどの設備が旧態依然の場合には使い勝手が悪いです。また、エレベーターなどが古すぎる場合なども良くありません。
いずれにしても、そのような環境では顧客を呼びにくいです。

建物外観に関する失敗

建物の外観を考えなかった失敗もあり得ます。
建物の外観は企業の権威性に関わります。あまりに古かったり安く見えたりすると、その企業までの質までも疑われます。
建物の外観は業務効率にはあまり関係ないと思えるかも知れませんが、企業のイメージダウンにも繋がり得る問題なのです。

オフィス物件選びの関連記事

このような物件選びでの失敗を防ぐためにも、ぜひ下記コラムもあわせてご参考にしてください。

 

契約に関するオフィス移転の失敗


オフィス移転の歳には契約が必要ですが、契約に失敗して損失を被る事態もあります。
ここでは、契約の段階で失敗するケースを取り上げましょう。

申し込みが遅れて契約できなくなる

申し込みが遅れて契約ができなくなるケースもあり得ます。
不動産の申し込みは早い者勝ちです。仮に物件情報をネットで見つけたとしても、既に申し込みが入っているケースが少なくありません。
これはオフィス移転についても同じです。
例えば、社内の決済を得るために申し込みを遅らせた場合には、決済を待っている間に別の企業が申し込みをしている場合があり得るのです。

入居時期に関する失敗

オフィスの入居時期を見誤る失敗もあります。
入居時期を見誤ると、余計に家賃が掛かってしまうのです。
例えば、入居時期を決めていたのに現状のオフィスからの退去が遅れると、余計に家賃が発生してしまう場合があります。
また、タイミングを誤ると引越し業者の繁忙期にぶつかりますが、その場合は引越し費用が余計に発生します。

原状回復工事費用の見通しの失敗

原状回復工事の見通しで失敗する場合があります。
オフィス退去時には原状回復工事が必要です。この工事費用の見通しで間違ってしまい、余計に費用を割かれる場合があります。
例えば、原状回復工事の予算をギリギリに見込んでしまうと、仮に追加で費用が発生した場合には対応ができません。予算をオーバーしてしまうこともあるのです。

解約予告期間を間違えた

不動産を退去する際には業者に解約予告をしなければいけません。
しかし、予告期間を間違えてしまい、予定していた移転時期に引っ越せないケースがあります。
その場合には賃料が余計に発生します。
これも契約をよく理解していなかったための失敗と言えるでしょう。

 

内装工事に関するオフィス移転の失敗


オフィスの契約の次は内装工事です。
内装工事の失敗もあります。代表的なケースを取り上げましょう。

費用に関する失敗

内装工事には多額の費用が発生します。
例えば、オフィスをスケルトンの状態で借りた場合には、新たに壁や床などの内装工事を負担しなければいけません。工事の範囲や仕様にもよりますが、発生する費用は大きいです。
さて、オフィス移転の工事では費用の失敗があり得ます。
費用の見通しが甘かったりするならば、予算オーバーになるケースもあるでしょう。また、追加の工事が発生するかも知れません。いずれにせよ、費用を考えるとダメージは大きいです。

デザインに関する失敗

オフィスのデザインに関する失敗もあります。
今のオフィスは機能を満たすだけでなくデザインも重視されます。これは従業員のモチベーションや業務効率にも影響し得るため、決して無視すべきではない条件です。
さて、デザインに関する失敗もあります。
例えば、あまりにもデザインにこだわりすぎる場合などです。移転したばかりの時点ではスタイリッシュに見えますが、時間が経つと飽きてしまい、更には居心地まで悪くなるのです。

設備に関する失敗

共有部分の設備の他にも、内装工事に関する失敗もあります。
例えば、コンセントの配置や屋内LAN環境の工事などです。
コンセントの配置を間違うとパソコンなどの危機の設置が大変になりますし、LAN環境が悪くなると電波が届きにくくなる事態も考えられます。
尚、電波環境が悪くなると業務に悪影響を及ぼしかねません。

工事区分に関する失敗

オフィスの工事はa工事・b工事・c工事に区分が分かれており、それぞれに所有権や発注義務があります。
例えば、a工事はビルの躯体部分、b工事はドアや空調など、c工事は壁紙や電話工事などの区分です。
さて、工事区分について、オーナーと企業の認識の違いで失敗する例があります。
特に、b工事はビルのオーナーが業者選定を、支払いは企業側が行うため、認識の違いがある場合には危険です。費用が余計に掛かるケースがあるのです。

工期に関する失敗

工期に関する失敗もあります。
オフィス移転は再稼働のタイミングを守らなければならないため、タイミングには慎重でなければいけません。
しかし、工期の見通しが甘いと、再稼働が間に合わなくなる事態もあり得るのです。
仮にブランクの期間が延びてしまうと、実働期間が減ってしまうため業績にも悪影響を及ぼします。危険なのです。

通信関連の失敗

通信関連も業務には不可欠です。パソコンやスマートフォンが業務の不可欠なアイテムであるため、良好な通信環境は非常に重要なのです。
さて、通信環境の構築に失敗する事態もあります。
例えば、Wi-Fiの環境構築に失敗するとパソコンの動きも悪くなり、業務に支障を来すのです。

業者選定に関する失敗

業者選定を失敗する場合があります。
内装業者の中には悪質なところが案外あるものです。ケースにもよりますが、手抜き工事さえあり得ます。
しかも、手抜き工事には完成後に分からない場合もあり、施工不良のまま引き渡されることもあるのです。

 

その他の失敗


オフィス移転の失敗はその他にもあります。
代表的な失敗例を挙げてみましょう。

書類確認に関する失敗

書類の確認で失敗するケースがあります。
例えば、賃貸契約書や保険関係の書類です。物件を使う上での可能な範囲や、どのようなアクシデントに対応可能かを記載しているため、内容を熟知しなければいけません。
しかし、これらの書類の確認をいい加減にするケースが見られます。
その場合には知らずに契約違反の行為を行ってしまったり、補償の範囲を誤ってしまったりする場合があり得ます。
いずれにしても致命的になりかねません。

内覧時の失敗

内覧時の失敗もあります。
オフィスの賃貸契約には内覧が欠かせません。内覧で問題点の有無を見極める必要があるからです。
しかし、移転の担当者は建築や内装に詳しいとは限りません。重要な部分を見落とすケースがあるのです。
特に、スケルトンの状態で物件を見なければならない場合、問題を見落とす危険性が大きくなります。

内装業者との打ち合わせに関する失敗

オフィスの内装業者との打ち合わせに失敗するケースもあります。
失敗の例としては、「仕上がりがイメージと違った」「予算よりも高くなった」などです。
大きな理由としては、こちらの理想を打ち合わせる際のイメージ伝達の失敗です。また、説明の理解が足りなかった場合も考えられます。
例えば、デザインのイメージが違った場合や、設置した設備の機能が思っていたものとは違った場合です。
いずれにせよ「言った、言わない」の泥仕合になりかねません。支払いまで影響が及び得るため、危険です。

ファニチャー類の手配に関する失敗

ファニチャー類の手配で失敗する例もあります。
例えば、デザイン的にファニチャー類と内装が合わないケースです。
ファニチャー類は機能が優先されるべきですが、機能だけを見て選ぶと、オフィスの内装にマッチしなくなります。ファニチャー類は機能・デザイン・コストのトータルで検討されるべきですが、偏った判断をすると失敗するのです。

 

まとめ

オフィス移転の失敗について取り上げました。
オフィス移転の失敗は単なるコストや仕様の問題だけによるではなく、さまざまな要因が関係する点に驚いた人もいると思います。また、不動産業者や施工業者などとの打ち合わせ不足が原因になる点に気づいた人もいるかも知れません。
オフィス移転を成功させるためには失敗要因からの学習が有効です。
これからオフィス移転を検討する際には、可能な限りの失敗要因を洗い出し、回避策を用意して臨みましょう。

尚、オフィス移転に関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。
オフィスデザイン・設計から施工まで自社ですべての内容を承っているので、個別に業者を依頼するよりもコストを抑えれる可能性もありますし手間も省けます。

さらに、物件選びからサポートをしているため、要望に合ったオフィス空間を提供できます。
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