オフィスのパーテーションを再確認!種類と目的を徹底解説
オフィスに入居すると、そこは広い部屋のままで何も仕切るものはありません。そのため、部署単位のまとまりを作ることもできません。
また、オフィスは来客の際、ワーキングスペースが丸見えの状態では非常に良くないでしょう。場合によっては見られてはいけないものまで見られてしまうからです。
パーテーションはそのような場合に利用できるオフィス用のアイテムです。
ここでは、オフィス用のパーテーションの種類や目的、そして選び方などを紹介します。
目次
パーテーションとは何か
まずはパーテーションとは何かから解説します。
パーテーションとは仕切り板
パーテーションを簡単に表現するならば「仕切り板」です。部屋やスペースを仕切る時に利用します。
スペースを仕切るならば、間仕切り壁を設けた部屋の分割も良いと思えるかも知れません。しかし、壁による部屋の分割はコストが掛かり過ぎます。
その点、パーテーションは壁よりも簡易的な仕切りのため、コストメリットは高いです。
規模について:小規模のタイプ
パーテーションは仕切り板ですが、使う規模によって大小を使い分けます。
まず挙げられるのは小さい規模のタイプです。これは基本的にはスペースを簡易的に仕切るもので、ローパーテーションがメインになります。
規模について:大規模のタイプ
パーテーションには大きな規模のタイプがあります。これは部屋そのものを仕切るものです。
フロア面から天井まで支柱を立て、その支柱にパネル材を設置して構成します。簡易的な間仕切り壁とも言えるでしょう。
オフィスにパーテーションを設置する目的
ここでオフィスにパーテーションを設置する目的を取り上げます。
パーテーションは一見すると単なる仕切り板ですが、設置の目的は様々です。
デスクの仕切り板として
デスクとデスクが密着していると、対面する相手のために圧迫感や違和感を覚える人は多いです。
しかし、デスクとデスクを板で仕切るならば、その様な違和感は緩和されます。気分的にもリラックスできて作業にも集中ができるでしょう。
さて、パーテーションはそのようなデスクの間を仕切るために設置されます。デスクの場合は高さの低いタイプが多いのですが、それでも仕切れば精神的面における効果は大きいです。従業員はリラックスして作業ができるため、効率も上がるのです。
従業員個人のブースを作るため
オフィスによっては従業員個人に裁量を多く与えるところが少なくありません。そのようなオフィスでは、従業員個人のブースを作る必要が発生します。
さて、このような個人のブースを作る場合にもパーテーションが使われます。使われるのは多くが高さの高いタイプのローパーテーションです。
また、パーテーションで囲えば個人の能力を上げるだけでなく、極秘案件の扱いも容易になります。他の従業員に見られる可能性が低くなるからです。
打ち合わせスペースをつくるため
打合せ専用の部屋を設けられれば最良なのかも知れませんが、部屋が設けられるとは限りません。予算が掛かってしまうからです。
しかし、パーテーションを使えば簡易的な打ち合わせスペースを作れます。広めのテーブルと椅子を数脚設置して、高いタイプのローパーテーションで囲えば、打合せが可能なスペースとなるのです。
パーテーションで打合せスペースを作れば費用はそれほど掛かりません。費用対効果が高いのです。
広い部屋を仕切るため
パーテーションには部屋を間仕切り壁のように仕切る大きなタイプがあります。
前述のように、費用対効果で考えるならば、パーテーションに軍配が上がる場合があるのです。
また、パーテーションには可動するタイプがあります。このタイプはTPOに合わせて部屋を仕切れます。多目的に使えて便利です。
なお、パーテーションには防音性を持たせたタイプがあります。防音性があれば室内で話される内容が外に漏れることがありません。守秘が要求される会議を開けます。
エントランス部分にロビースペースをつくるため
オフィスのエントランス部分にロビースペースが必要になる場合があります。来訪者に待ってもらう時などに役立つからです。特に、複数人で来る場合には大切なスペースになるでしょう。
さて、パーテーションはロビースペースを作るためにも使われます。エントランス部分にパーテーションやソファを設置すれば、ロビースペースになります。
なお、パーテーションにはLEDなどで企業ロゴの入ったサインを設置できるタイプがあり、企業イメージをアピールする点で有効です。
パーテーションの種類
ここでパーテーションの種類について取り上げます。
アルミパーテーション
アルミパーテーションはアルミ材を骨格としてパネルをアルミの骨格に取り付けたパーテーションです。構造がシンプルなため施工性もよいことが特徴です。また、価格も抑えられます。
パーテーションに使われるアルミ材は「押出形材」と呼ばれる材料で、アルミサッシやエクステリアなどに使われる材料です。非常に耐久性が高いため、適切にメンテナンスをすれば数十年単位で利用ができます。
アルミパーテーションは軽量ながらも優れ素材で構成されています。信頼性は十分と言えるでしょう。
スチールパーテーション
スチールパーテーションは素材がスチールのため、 難燃性に優れます。パネルの厚さにもバリエーションがあり、納まりによって変更できます。オフィススペースに最適なパーテーションと言えるでしょう。
また、スチールパーテーションには遮音性を持たせたタイプもあります。遮音性は守秘が可能な点が大きなポイントです。会議室などに向いています。
ただし、コストはアルミパーテーションに比べて高めです。
ガラスパーテーション
ガラスパーテーションはパーテーションのパネル部分にガラスを使ったタイプです。シースルーなため、デザイン性が高く、オフィスの場合はエントランススペースに向きます。
ただ、ガラスパーテーションは一般のアルミタイプのパネルよりも価格が高いです。そのため、設置する区画全体の価格が高い場合が多くなります。全体をガラスで構成するのではなく、一部のガラス使用に留めてコストを下げると良いでしょう。
LGS(軽量鉄骨)造作壁
そのほかにLGS(軽量鉄骨)で組まれた構造部分にボード材を取り付けるパーテーションもございます。表面に壁紙やタイルなども張るため、バリエーションが広くなります。
また、このパーテーションは内部に電気配線を通すことが容易です。そのため、LEDなどのサインの設置も可能で、企業ロゴなどを飾るのに向いています。
ローパーテーション
ローパーテーションは簡易的な間仕切りで、フロアに置いて使います。高さが1200mm~1800mmのタイプがあり、デスクや打ち合わせスペースに向くパーテーションです。
パーテーション表面に布素材が貼ってあるタイプがあり、柔らかい雰囲気を出せるタイプもあります。
なお、ローパーテーションは簡易的な仕切りのため、音が周囲に聞こえてしまいます。秘密事項を取り上げる会議には向いていません。
オフィスにパーテーションを設置するメリット
ここで、オフィスにパーテーションを設置するメリットを改めて確認しましょう。
従業員の集中力アップ
まず挙げられる点が、従業員の集中力アップです。
作業中に誰かに見られている場合よりも、周囲に仕切りがある方が集中できる人は多いです。また、安心して作業ができる人も少なくありません。
パーテーションはそのような作業環境を作ります。つまり、集中力アップの有益なのです。
なお、集中力が上がれば作業効率が向上すれば、仕事の精度とスピードアップも期待できるでしょう。そして、それは業績にも繋がります。
情報漏洩の防止
企業には極秘で遂行しなければいけない事業が存在します。例えば、新技術の研究や新商品の開発などです。他の企業との競争状態にあるため、機密漏洩には特に注意しなければいけません。
しかし、そのようなプロジェクトであっても紙の資料がデスクの上に置いてある場合があります。また、パソコンのディスプレイを切り忘れている場合もあるでしょう。その場合は秘密が漏れる可能性が発生するため危険です。
さて、パーテーションはこのような情報漏洩防止の点でメリットがあります。
これは、デスクの周囲にパーテーションを設置すれば機密漏洩のリスクが下がるからです。紙の資料にしても、ディスプレイにしても、周囲からは見えなくなるからです。
打ち合わせスペースなどの仕切りに便利
打合せはテーブルと椅子を設置すれば、一応は可能です。しかし、そのような打ち合わせは周囲から丸見えになります。周囲から見えてしまうため、機密保持の観点でも望ましくありません。
また、打合せに参加する従業員も気が散ってしまいます。パーテーションはそのような打ち合わせに使える点がメリットです。
打合せスペースに使われるものはローパーテーションが多いのですが、それでも打合せ内容は周囲に漏れにくくなります。また、周囲から見えなければ気が散る状況も少なくなるでしょう。
デザイン性と雰囲気が良くなる
パーテーションにはデザイン性の高いタイプが多いです。また、オフィスを適当に仕切るならば雑然とした雰囲気が改善されます。
そのため、パーテーションを設置するならば、オフィスのデザイン性と雰囲気が変わり、おすすめです。
例えば、ローパーテーションを設置すれば雑然としたオフィスがスッキリし、ハイパーテーションでシースルーを使う場合は広く見せられます。オフィスが洗練された雰囲気に変わるでしょう。
なお、オフィスの雰囲気が良くなれば従業員のモチベーション向上に有効です。そして、モチベーションの向上は業績のアップにも繋がり得ます。
オフィス用パーテーションの選び方
ここではオフィス用パーテーションの選び方を紹介します。
先にも述べたように、パーテーションには種類があるため選び方に関する知識は重要です。
使用目的で選ぶ
最初に挙げられることが「使用目的」です。
個人のデスクを仕切る目的か、オフィス全部を仕切るかで選択が違うからです。個人のデスクが目的であれば、ローパーテーションでオフィス全体であればハイパーテーション、といった選び方になるでしょう。
また、目的で考えるときは「デザイン性」も検討条件に入れるべきです。
設置場所によってはデザイン性が重視されるケースがあります。例えば、来客の目に付きやすいエントランス部分などはデザイン性の高いものを選ぶべきでしょう。
サイズで選ぶ
サイズも検討条件の1つです。
ローパーテーションはサイズを十分に検討すべきでしょう。これは、パーテーションの高さを間違って選ぶと圧迫感を感じたり、守秘に不十分だったりするためです。
例えば、機密性の求められるプロジェクトを担当している従業員は、守秘のために高いサイズのパーテーションを選ぶべきです。しかし、一般の従業員であればリラックスも同時に求められるため、ある程度は低いサイズの方がベターでしょう。
ただし、オフィス全体でサイズをある程度統一させていないと、オフィス全体のコーディネートが取れなくなります。雑然とした雰囲気になるため、高さを揃えて全体の統一を狙いましょう。
コストで選ぶ
コストも選択の上で重要な条件です。特に、ハイパーテーションでオフィスを仕切るときに重要となるでしょう。
コストはシンプルなタイプは低く抑えられ、デザイン性が高いタイプが高くなる場合が多いです。
ただし、コストだけで選ぶとオフィスそのものが安っぽくなる可能性もあるため、デザイン性とバランスを取らなければいけません。特に、シースルータイプは注意すべきでしょう。
まとめ
オフィスのパーテーションについて取り上げました。パーテーションの種類や目的などを取り上げたため、これから設置を考える人は参考になったと思います。
また、選び方についても触れました。これからオフィスをつくる人の参考にもなったことでしょう。
いずれにしても、パーテーションは目的をハッキリさせ、多角的に検討して選ぶべきです。オフィスに求められる条件を洗い出して選ぶと良いと思われます。
なお、オフィスデザインに関するご依頼は「ビルディングデザイン」がおすすめです。オフィスデザイン・設計から施工まで自社ですべての内容を承っているので、個別に業者を依頼するよりもコストを抑えれる可能性もありますし手間も省けます。
「ビルディングデザイン」を利用して、費用を抑えつつ快適な新オフィスをデザインしましょう。
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